足首の捻挫の種類
足関節捻挫
足首の捻挫って癖になりますか と尋ねられる事が有ります。
そこで、どんな場合に癖になるのか
その場合、どう対処するかをご紹介いたします。
原因は、いくつか有りますが、今回は、その中の一つ、メインの足首の関節についてです。
足首は、すねの骨2本と、足根骨の一番上に有る骨の、3つの骨で関節が出来ています。
※画像は他のサイトからお借りしています。
すねの骨は、内側の太い骨が脛骨、外側の細い骨が腓骨です。
その2本の骨の下に、組み込まれる様な形で、距骨が有ります。
※この画像は、他サイト様から引用させて頂いております。
この、しっかりと組み込まれている足首の関節を捻って、捻挫を起こした場合に、足首の骨は、どんな状態になると思いますか
よく起こる現象が有ります。
足首を捻った時に、下に有る骨の距骨が、上に有る2本の骨を、てこの原理で、こじ開けてしまう事です。
左右の足首を比較して、よく見ると、負傷した方の足首が開いて太くなっています。
内側と外側から押して、圧迫してみると、負傷した側だけ、フカフカした感触になります。
関節が不安定ですので、再負傷しやすい状態です。
足首の捻挫が癖になっていると感じるかも知れませんね。
この場合は、整復して骨を整えます。
整復の方法は、いくつか有りますが、やるべき事は、めり込んだ状態の下の骨を引っ張り出しながら、上の骨2本をギューッと絞り込んで、元の位置に戻します。
骨の位置が整うと、再負傷しにくくなります。
今回は、メインの足関節について、お話ししました。
他の原因で、足首の捻挫が癖になっていると、感じるケースが有りますので、続けてご紹介いたします。
足根骨捻挫
足首の関節は大丈夫なのに、足首が痛くなりやすいケースについてです。
正確には、足首の関節ではないのですが、足首に近い関節です。
足首の下には、足根骨という細かい骨が集合している所が有ります。
この骨同士も関節になっていて、捻挫を起こす事が有ります。
代表的には、リスフラン関節とショパール関節が有りますし、その他の継ぎ目も全て関節になっています。
単純に、リスフラン関節やショパール関節に捻挫を起こしたものは、順調に回復する事が多く、癖にはなりにくいのですが、いずれかの関節にロックを起こし、引っ掛かった状態の場合は、足のアーチによるクッション性が低下しますので、何かの切っ掛けで、痛みが再発する事が有ります。
ご本人としては、足首の捻挫が癖になっていると感じます。
そんな場合には、関節のロックを解除する事により、足のアーチのクッション性を回復させる事により、痛みが再発しにくくなります。
実は、他にも足首の捻挫が癖になる原因が有りますので、続けてご紹介いたします。
筋肉の異常収縮・異常緊張
筋肉の方から考えてみましょう。
足首の関節は整復して元の位置に戻して貰いました。
その下に有る足根骨の関節も整えて、ロックも解除して引っ掛かりも取って貰いました。
でも、足首が痛くなりやすいんです。。。何で
という時に、私の場合は、筋肉の習慣性が、おかしくなっている事を疑います。
骨・関節の状態は良いのに、無意識で足首をかばい、微妙に力が入りっぱなしに成っている事が有るのです。
車で例えると、常に軽くブレーキを掛けている様な感じです。
これについては、見た目だけでは分かりません。
足に一定の圧を掛けて、当たりを取ります。
ブレーキが掛かっている場合には、圧を掛けると、プツッ、プツッとか、ククッと外れて行く感触が手に伝わります。
その感覚が消えたら、その日の施術は終了。
次回の来院時にも、その引っ掛かりを取って行きます。
通院の度に、引っ掛かりを取っていくと、段々その感触が感じられなく成って行きす。
ほぼ感じられなく成ったら、筋肉の習慣性が整ったと考えます。
それと同時に、足首の捻挫が癖になっている感覚もやわらいでいると思います。
足首の捻挫の施術
急性期
足首の捻挫の場合は、基本的には、牽引して脛骨と腓骨から、その下に位置する距骨を、引き離します。
続いて、開いている脛骨と腓骨を圧迫して、関節を締める整復を行います。
ただし、骨折が無くても、圧痛が強い場合は、JRC関節可動回復矯正法で、関節に圧を加えるだけの手技を行います。
そして、スパイラル・テーピングの足首の捻挫の処置を行います。
痛みの強い場合は、包帯を軽く巻きます。
亜急性期
足首の捻挫を起こして、数日後に来院された場合も、足首の関節を整復をして貰っていないケースが多いので、先ずは、牽引と圧迫をして整復します。
症状によっては、PNF筋整復法も加えて、筋肉の異常収縮・異常緊張も取りに掛かります。
そして、スパイラル・テーピングの検査法を行い、適した貼り方を選び貼付します。
慢性期
中には、何年も前の捻挫が痛み続けている方も、いらっしゃいます。
その様な方も、やはり牽引と圧迫する整復をされていません。
先ずは、整復を行います。
そして、かばい続けていますので、筋肉の習慣性もおかしくなり、変に力が入りっぱなしの状態でいる事が多く有ります。
足関節の整復の他、JRC関節可動回復矯正法で、足関節、足根骨、中足骨の関節の引っ掛かりを解除します。
そして、筋肉の習慣性が異常を起こしている所が無いのか、PNF筋整復法の下肢に対する手法を掛けて、確認して行きます。
異常を起こしている所は、抵抗感が有りますので、それを見付けて解消して行くのです。
その後、スパイラル・テーピングの検査を行い、必要なテーピングが有れば貼付します。
改善して来ると、検査を行っても反応が出なくなります。
改善度の目安にもなります。