足の痛み

アキレス腱炎について

アキレス腱の痛み

アキレス腱炎

アキレス腱の痛みについてのお話しです。

アキレス腱そのものに炎症を起こしているものを、アキレス腱炎と言います。

アキレス腱の周りの組織に炎症を起こしている場合は、アキレス腱周囲炎と言います。

アキレス腱を痛めて、なかなか良くならない方が、時々来院されます。

何年も前から痛いという方も居ます。

ちょっと前に来院された方は、10年以上前からアキレス腱が痛くて、それでもテニスが好きで、我慢しながらプレーしていたそうです。

触ると、飛び上がる様に痛がります。

リアクションの大きさに、こっちがビックリしました。(笑)

見た目も腫れて太くなっています。

アキレス腱炎は、スポーツのオーバーユースや、合わないハイヒールの使用が原因と言われています。

アキレス腱の使い過ぎが原因で炎症を起こしている状態になります。

中には先天的な骨の形で、発症する人も居るそうですが、私は、お目にかかった事が有りません。

治療法としては、安静、スポーツ後のアイシング、インソール、ストレッチなどが効果的とされています。

しかし、アキレス腱は『痛みはするけど炎症を起こす事は無い』という論も有ります。

腱膜と一緒に炎症と感じさせる疲労物質や老廃物、緊張成分になるカルシウムなどが溜まっているのではないかと、私は考えています。

手の指に起こる弾発指・ばね指と同じ様なメカニズムですね。

さて、その患者さんは、どうなったでしょうか

痛みが取れて無事に卒業されました。

アキレス腱炎の施術

10年以上痛かったアキレス腱炎に、どのような処置を行ったかと言うと、JRC関節可動回復矯正法で、関節のロック(引っ掛かり)を解除するのは軽く検査手法として行い、決め手は、ふくらはぎなどにPNFストレッチ系のPNF筋整復法の手法を掛けて、筋肉のキャパシティーを広げる事と、スパイラル・テーピングで保護している事を脳に伝える事です。

10回くらいの施術で腫れも痛みも無くなりました。

ご本人も、10年以上ですから、痛いのが当たり前になっていたのでしょう。

何で痛くないのか解らない と、不思議がられていました。(笑)

PNFストレッチ系の手技は、文章ではお伝え出来ませんが、テーピンクについては、どんなテープを貼ったのか、ご紹介いたします。

アキレス腱炎のテーピング療法

この貼り方は、スパイラル・テーピングの手法です。

スパイラル・テーピングでは、アキレス腱に対しての貼り方が数種類あり、スパイラル・テーピングのOリングテストにより、どの貼り方が良いか選択します。

先日、痛みと腫れが消失して、ご卒業された患者さんの場合は、今回ご紹介する貼り方が適していました。

こんな貼り方です。

この貼り方は、貼る順番が有りますので、順番通りに貼った方が効果的です。

本来はロールテープというスパイラル・テーピング専用の縦にも横にも裂けやすい物を使います。

本家のホームページから購入できます。←リンクを貼っておきます。

面倒ではありますが絆創膏を、ハサミなどで細長く切っても代用する事も出来ると思います。

貼る順番は、教科書通りに説明すると、

【テープ】幅4~5mm

【肢 位】軽度・中度・重度により肢位は異なるが基本は尖足位とする

❶踵骨底からアキレス腱後面部を通り腓腹筋中央部まで貼付する。

❷踵骨底中央から内側を廻しアキレス腱上を斜めに通り腓腹筋外側まで貼付する。


❸踵骨底中央から外側を廻しアキレス腱上を斜めに通り腓腹筋内側まで貼付する。

❹踵骨底中央から内側を廻しアキレス腱内側を上行する。次に踵骨中央から外側を廻しアキレス腱外側を上行する。

❺縦、斜めのテーピンクを一体化させる目的で横に数本テーピンクを行う。

こんな細いテープですが、貼ってみると、足が軽い

自分の足に貼ってみて、改めてスパイラル・テーピングって面白いなぁ~と思いました。

アキレス腱付着部炎

アキレス腱付着部炎は、アキレス腱そのものより下の方が痛みます。

踵の骨にアキレス腱が付着している部分です。

ここを押すと痛みが有ると思います。

発症原因は、アキレス腱炎と同じく、スポーツなどでの使い過ぎや、会わない靴の使用などと考えられています。

アキレス腱炎は、ふくらはぎの筋肉の一部です。

車で例えると、ふくらはぎの筋肉がエンジンで動力になります。

アキレス腱は、ブレーキで力を抑制する部分です。

エンジンである、ふくらはぎの筋肉が何らかの原因で異常緊張して、力が入りっぱなしの状態から、さらにアクセルを踏み込む様な使い方をしたら、どうなるでしょうか

力を抑制するブレーキの役割である、アキレス腱は相当なストレスが掛かると思いませんか

引っ張られて炎症が起こる事が考えられます。

本当に炎症なのかな という疑問も有りますが、炎症でなくても、疲労物質や老廃物が溜まる原因にはなると思います。

疲労物質や老廃物が溜まると、痛みを感じます。

アキレス腱付着部炎の施術

施術としては、その考えに基づいて、JRC関節可動回復矯正法で、関節のロック(引っ掛かり)を解除してから、PNFストレッチ系のPNF筋整復法の手法で、ふくらはぎの筋肉の異常緊張を解消する手技と、アキレス腱付着部に溜まった疲労物質や老廃物を流してやる為のテーピンクを行います。

大抵の場合は、その場で痛みがやわらぐと思いますよ。

アキレス腱付着部炎のテーピング療法

アキレス腱付着部炎のテーピング療法をご紹介いたします。

これは、スパイラル・テーピング療法の貼り方です。

アキレス腱に対してのテーピング法は、いくつか有りますが、アキレス腱付着部炎の時に効果が出やすい貼り方を紹介したいと思います。

スパイラル・テーピングには、エクセルテープという便利なものが有ります。

そのエクセルテープの一番大きなCタイプを一枚貼ります。

でも、持っていない方が多いと思いますので、ロールテープという縦にも横にも裂きやすいテープでの貼り方も載せておきます。

絆創膏を細く切っても代用出来ると思います。

伸縮性の無いテープを使うと良いです。

【テープ】3~5ミリ幅

❶アキレス腱が踵に付着している部分に対して、横に一本、くるぶしより後ろに貼ります。

❷指一本分空けて、上下に一本ずつテープを足します。

❸三本のテープにクロスする形で4本のテープを貼り一体化させます。

身体がこの貼り方を必要としている場合は、その場で痛みが軽減する事が多いです。

あまり変化が無かったら、アキレス腱炎で紹介した貼り方の方が良い場合も有ります。

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