野球肩は肩の治療だけで良くなるケースと、肩だけではなかなか改善しないケースが有ります。
なかなか改善しない場合に、診るべきポイントの一つとして背中が有ります。
背中が丸くなり猫背の状態になっていないか確認します。
どういう事かと言うと、猫背になると、肩が前に入り、巻き込んだ状態になります。
肩が前に入ると、肩の可動域は、大きく制限が掛かります。
そんな状態で、頑張ってボールを投げると肩の筋肉には、途轍もない負担が掛かります。
結果、筋肉は限界を超えてしまい、炎症を起こしたり、筋線維を傷つけたりします。
背中を伸ばす整体施術や運動療法を行うと、肩の筋肉の負担が減るので、回復しやすくなるのです。
背中を整えた上で、もう一つ考えるべきは、腕の関節の軸ずれです。
関節軸は、上肢であれば、肩、肘、手首の3関節で動作をするユニットの事です。
肩の関節に対して、肘や手首の関節軸が、ずれを起こす事が有ります。
すると、上肢の筋肉は、自己防衛なのでしょうが、力が入りっぱなしの状態に陥ります。
上手く力が抜けず、力が入りっぱなしの状態で、思いっきりボールを投げるという事は、肩や腕の筋肉は、すぐにオーバーワークの状態になってしまいます。
痛くなるのは当然の事でしょう。
関節が軸ずれを起こした状態では、上肢を軽く捻った状態から伸ばすと、ガチガチした抵抗を感じます。
PNF筋整復法で、関節の軸を揃えていくと、ガチガチした抵抗が無くなり、スルッと伸びる様になります。
そうなれば、肩の筋肉に対する負担は減った事が確認出来ます。
背中を整えて、更に上肢の関節軸を整えると、早く改善できるのです。