ガングリオンの原因
手首に出来ることが多い、こぶ状の腫瘍であるガングリオンについてです。
腫瘍と言っても、良性腫瘍ですので、痛く無ければ、そのまま放置していても問題は無いと思います。
でも、痛い場合は何とかしたいですよね。
仕組みとしては、こんな感じに、本来は関節の中に有ったはずのゼリー状の液体が、はみ出して膨らみます。
私達、柔道整復師は、注射器もメスも使えませんので、主に手技で柔らかくします。病院では、注射器で吸い出したり、手術で取り出したり、レーザーで萎ませたりと言った処置をする様です。
柔らかくなって、潰せそうな時は、潰して小さくします。
私の場合は、柔らかくするのですが、ガングリオンそのものを揉むのではなく、JRC関節可動回復矯正法で、関節ロック(引っ掛かり)を解除して、手を柔らかくします。
そもそも、ガングリオンが出来る原因って何でしょうか
はい、答えは
答えは
原因不明と、されています
へぇ~、そうなんだぁ~
何の解決にもなりませんよね。(笑)
原因不明とは、されていますが、私はこう考えています。
手首のガングリオンであれば、手首と手根骨に関節ロックが有ると、周りの筋肉は異常収縮・異常緊張を起こす為、関節に圧が掛かり、関節包内の液体が押し出せれているのではないかと考えています。
ガングリオンは、注射器で抜き取っても、手術で摘出しても再発しやすいそうです。腰や首で起こる、椎間板ヘルニアの様なメカニズムです。
その原因は、関節包内の内圧が改善されていないから、ではないでしょうか。
手の関節を緩めて、筋肉の無駄な緊張を取ると関節包内の内圧が下がる為、再発しにくいのではないかと思います。
ガングリオンの施術
骨・関節の施術
身体中のどこの関節でも起こる事なのですが、関節はロック(引っ掛かり)を起こすと、その周りの筋肉は、異常緊張や異常収縮と言われる、意識していないのに力が入りっぱなしの状態になります。
その現象を元に、あくまでも、私の勝手な理論ですが、手首に当てはめて考えてみましょう。
手首の関節は、前腕側には橈骨と尺骨の2本の骨が有ります。
手の平側には、手根骨という細かい骨の集合体が有ります。
それらの骨の間は、全て関節になっています。
筋肉が縮めば、関節に圧が掛かります。関節が引っ掛かって硬くなると、周りの筋肉は力が入りっぱなしになり、縮みます。
関節包内の内圧が上がるので、関節内の滑液が押し出されます。
触って検査をしながら、JRC関節可動回復矯正法で、ロックを起こして硬くなっている所を見つけて、見つけたロックを解除して行くという作業を行います。どこの関節にロックが有るのかは、見た目だけでは分かりにくく、触って動かしてみて、「あっ ここが硬い」と感じ取ります。
極力、全ての引っ掛かりを取り除き、柔らかくなったら、その日の施術は終了します。
関節ロックを解除する事により、筋肉の異常収縮・異常緊張を緩和させて、関節の内圧を下げるのです。
関節の内圧が下がれば、関節包から滑液を押し出す力が弱くなるので、本来の場所に戻しやすくなる、という訳です。
スパイラル・テーピング
ガングリオンについては、スパイラル・テーピングも、よく効きますので、ご紹介いたします。
私の施術としては、手技療法で関節ロックを解除した後に、効果を高める為に使用しています。
やり方は、非常に簡単で、ガングリオンの出っ張りに、ペタッと貼るだけです。
施術の最後に患者さんから相談されて、次の患者さんが待っていて時間が無い という時は、とりあえずスパイラル・テーピングだけ貼る事が有ります。簡単ですが、侮れません
それでも中には、次回来院した時に診せてもらうと、綺麗になっている事が有るのです。
それはそれで良いのですが、なるべく良い仕事をしたいので、施術の後ではなく、施術前の問診時に相談して下さいね。