関節包内の矯正、関節包内運動の矯正、骨盤矯正
JRC療法、JRC関節可動回復矯正法とは?
JRC=Joint mobility Restore Correction の頭文字をとってJRC(ジェーアールシー)と名づけられました。
関節可動を回復させる矯正という意味になります。
この名の通り基本的に位置的な矯正を考えるのではなく、あくまで関節本来の可動、特に関節包内の動きを回復させることに主眼を置いた矯正法です。
関節の可動範囲と機能的関節可動障害について
柔道整復師が、これまで行ってきた骨運動を利用した関節運動や矯正法は、そのほとんどが関節包内の運動や可動に関する考え方が不充分でした。
近年、関節運動の制限の要因が、軟部組織に原因があるという考え方から関節構造自体にも原因があるという事が示唆され滑膜関節を中心とした関節包内運動を改善させる為の手技技術が一部で開発されて来ました。
同時に効果があるだけでなく危険性のある手技技術を廃し、より安全性の高い手技技術の開発が求められてきています。
また臨床の中で機能的関節可動障害に起因すると思われる疼痛等の症状は、実に様々でありますが、その多くが仙腸関節を中心とした骨盤の矯正による可動の回復で消失することが判ってきています。
椎間関節の異常や骨変形あるいはヘルニアによる放散痛やしびれと考えられてきた症状でさえそのほとんどが消失することから、それらは仙腸関節などの機能的関節可動障害による二次的な症状であると考えられます。
こんなにも関節の機能的な可動障害による可動制限が多くの痛みやしびれ、感覚異常などを引き起こしているのかと驚いているくらいです。
JRC関節可動回復矯正法と他の矯正法との違いは、以下の通りです。
①他の矯正法と比較してかなり弱い力で矯正する。
②矯正時の可動範囲が小さい。
③仙腸関節の可動法は呼吸を利用した矯正法が中心である。
④関節に対して面圧のかかる力を加えて可動させる。
⑤位置の矯正ではなく可動の回復を目的としている。
他の矯正法とJRC関節可動回復矯正法の違いは、まずその矯正の力の弱さと可動させる範囲の小ささにあります。
この矯正を受けた患者様が一様に言うのは、「動かしているのかどうか判らないけど動きがスムーズになり痛みがやわらいだ」「ただ触っていただけなのに痛みが変わった」と言うものです。
たぶんこの矯正を初めて体感した方は、余りの弱い力に驚くと思います。
そしてもうひとつの違いは、仙腸関節の呼吸法による矯正法などに見られるように呼吸を利用した矯正法が多い点です。
カイロプラクティックに見られる呼気時のアジャスト的なものではなく平静時のゆっくりした呼吸をそのまま利用して矯正するものです。
さらにAKA(関節運動学的アプローチ)などと大きく異なる点は、関節を構成する骨どうしを引き離す力を加えて滑りや軸回旋させるという手法に対して、JRC関節可動回復矯正法は、まったく反対方向への力つまり関節を構成する骨どうしを近づける方向への力(関節面に対して面圧のかかる力)を加えながら滑りやスライド、軸回旋等の動きを加えて可動させることです。
他の矯正法と外見上良く似た矯正法もありますが関節を可動させる部位や方向には、大きな違いがあります。
実際、通常の関節可動時、体重が直接関節面にかかる関節には、通常、重力により関節面に面圧がかかっており、その状態で動き易い構造となっています。
その点構造医学的な考え方からも理にかなった可動法と言えるのではないかと考えられています。
骨盤の仙腸関節は、たったの2mmの関節包内の運動ですが、その2mmの動きが回復すると、頭部までの動きとしては、約10cmの動きの違いがあると言われています。
JRC関節可動回復矯正法では、骨盤の仙腸関節を中心とした矯正なのですが、実はそれだけてはなく、首、鎖骨、背骨、肋骨、肩甲骨、肩関節、肘関節、手首、手根骨、手指、恥骨結合、股関節、膝関節、足首、足趾、外反母趾、足根骨、大腰筋、腸骨筋、肩こりなど、身体中のどこであっても、それぞれの矯正法があります。
ですので実際には、仙腸関節だけでなく、異常がある箇所、関節ロックや動きが悪く錆び付いたような関節は、全て矯正を行います。
JRC療法の大きな特徴は、関節の可動域をほんの少し助けてあげるだけで、患者さん自身で治ろうとする力を引き出すことが出来ます。
これにより、安全な施術にもかかわらず、とても効果がある施術方法だと言われています。
身体に優しい手技ですので、妊婦さんや産後の骨盤矯正も安心して受けられます。
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