膝痛の原因
膝の痛みについて考えてみましょう。
そもそも何故、膝が痛くなるのか
膝が変形してるから痛いの
半月板や軟骨が擦り減ってしまったから痛いの
一般的には、その辺が原因と言われていますよね。
では、なぜ半月板や軟骨が擦り減ってしまうのでしょうか
筋肉が硬くなると、関節の隙間は狭くなります。
ですから、やるべき事は、筋肉の硬さを取る必要があります。
膝の内側が痛い
ほとんどの人は、膝の内側が痛いと、軟骨が擦り減っていると思われますよね。
こんな感じに・・・
確かに、変形が有る、無しに関わらず、関節を突き込むと、軟部組織に炎症を起こして痛みが出ます。
でも、それだけでは説明の付かない痛み方も有ります。
じゃあ、それは・・・何
筋肉から考えてみましょう。
膝の内側の筋肉、特に考えなければならないのは、半腱様筋・半膜様筋ですね。
これらの筋肉は、内側に有り、内側半月板にも繋がっています。
この筋肉が異常緊張・異常収縮を起こすと、内側半月板を引っ張るので、内側の関節に痛みを感じます。
という事は、この筋肉がフワッと緩めば内側半月板を引っ張らなくなるので、内側の痛みが楽になると想像できませんか
他にも膝関節の内側に痛みが出るルートが、いくつか有りますが、真っ先に考えるべきポイントは、半腱半膜様筋ですね。
この場合は、マッサージではなく、ストレッチ系の施術で、筋肉の動ける範囲を広げてあげる事が効果的です。
そして、筋肉が硬くなる事により、詰まってしまっている、膝の関節を、広げて関節液を関節の中に送り込みます。
膝の裏に手やバスタオルなどを挟み、テコの原理を利用して行います。
すると、関節の隙間が少し広がります。
関節の隙間が広がってくると、それ以上に半月板や軟骨が擦り減らなくなりますので、軟部組織を修復できる状態になるようです。
膝の外側が痛い
ひざの痛みは、内側に出る人が多いと思いますが、外側に出る人もいます。
これも、軟骨が擦り減って痛くなるという方では無く、筋肉から考えてみましょう。
ひざの外側の筋肉というと、大腿筋膜張筋から腸脛靭帯(外側のライン)、大腿四頭筋の外側広筋(外側の前のライン)、大腿二頭筋(外側の後ろのライン)、がメインになると思います。
ここで一つ忘れてはいけない筋肉が有ります。
膝窩筋といって、膝の後ろから外側半月板に繋がっている筋肉です。
膝窩筋が緊張して硬くなっても、外側半月板を引っ張る為、膝の外側に痛みが出ます。
施術としては、JRC関節可動回復矯正法で関節のロックを外しながら、筋肉の異常収縮・異常緊張の有無を確認し、動きが不自然な筋肉を探します。
見つかれば当院の場合、PNFストレッチ筋整復法で、異常収縮・異常緊張をなるべく取り除きます。
どうしても、取り切れない筋緊張に対しては、テーピングで筋肉を助けてあげると改善しやすくなります。
階段昇降で痛む
膝に問題を抱えている方が辛い動作の一つとして、階段の上り下りが有ります。
その中でも、階段の上りが辛い方と、下りが辛い方に分かれます。
上りが辛い場合と、下りで辛い場合では、施術の際に狙うポイントが変わってきます。
具体的には階段を上る時は、膝から上の筋肉が主に働きます、下る時は、膝から下の筋肉が主に働きます。
つまり、膝から上のももの筋肉に硬さが有ると、階段の上りが辛くなり、膝から下の、ふくらはぎや、すねの筋肉に硬さが有ると、階段の下りが辛くなる訳です。
その筋肉の硬さが、緩和されると、階段の上り下りが楽になって行きます。
それが解っていると、施術するべきポイントを絞り込みやすくなります。
変形しているから痛い?
膝関節の変形は、痛みが先か 変形が先か
なんだか、ニワトリが先か 卵が先か みたいな課題ですね。
では、膝の関節はナゼ変形するのでしょうか
変形は、関節が不安定になり、痛いから、安定させる為に変形します。
主に、O脚になると、膝の内側が鋭角にぶつかる様になります。
すると、組織が潰れたり、擦り減って痛みを感じます。
膝に痛みを感じているから、自己防衛で骨量を増やし、関節面を広げようとします。
鋭角に当たっている状態から、鈍角にしようとする訳ですよね。
実際に変形を起こすと、関節の動きに制限がかかります。
自己防衛で変形したハズなのに、その変形により関節の動きに問題が発生して、筋肉が異常緊張・異常収縮を起こし筋肉が硬くなり、痛みを発生するという、悪循環に陥ってしまうのです。
変形してしまったら、もう良くならないの
それは違います。
関節の隙間を広げてやり、筋肉の硬さが取れて行くと、変形してしまった膝でも、痛みが緩和されて行くのです。
ただし日数が掛かりますので、変形する前に関節を整えて、変形を回避した方が良いと思いますよ。
お尻が原因?
お尻の筋肉と膝の痛みについてのお話しです。
お尻と膝の痛み
一見関係無さそうな所ですよね。
ところが結構関係が深いんですよ。
お尻の一番大きな筋肉は、大殿筋と言います。
この筋肉って太ももの筋肉に繋がっています、そしてもう一つ繋がっている所が有ります。
ももの外側の太い筋で腸脛靭帯と言います。
この図では、外側に負担がかかる部位と書いてありますが、内側の痛みの原因になっている事も多々有ります。
お尻の筋肉が硬くなると、腸脛靭帯を引っ張ります。
そして、腸脛靭帯は膝の下側の骨である、脛骨を引っ張る事になり、膝に痛みが出てしまうという事が起こります。
膝を動かしたり、体重を乗せて痛みが出る場合は、お尻の筋肉をギュッと強めに押さえて、痛みの出る動作をしてみます。
膝の痛みが軽減したり、消失したら、お尻の筋肉の硬さのせいで痛みが出ている訳ですから、お尻の筋肉を緩めます。
触ってみて、硬い所、押すと痛い所を緩めたり、テーピングで緊張を緩和すると、膝の痛みがやわらぎます。
これらが全てでは有りませんが、重要なポイントになります。