施術全般

中川式ストレッチングベンチについて

中川式ストレッチングベンチ

中川式ストレッチングベンチについての説明をさせていただきます。

これは、中川卓爾先生という体育の先生の経験がある、柔道整復師の先生が開発した、ストレッチ用の特殊なベンチです。

中川卓爾先生は、昭和50年代に、阪神タイガースのトレーニングコーチを就任されていました。

その当時の阪神タイガースは、田淵幸一選手、掛布雅之選手、江夏豊選手など、身体の大きな選手が多く、ふざけてでしょうが、相撲部屋とも言われていたそうです。

体格の良い選手が多いからか、ケガ人が多く、それを救ったのが、中川卓爾先生です。

その時にも使われたのが、中川式ストレッチングベンチだそうです。

中川卓爾先生の著書の中にも、究極のストレッチとして、中川式ストレッチングベンチの使い方が紹介されています。

中川卓爾先生は、その後、日本女子プロゴルフ協会の主任トレーナーとして活躍されていました。

ジャンボ尾崎選手を始め、多くのプロゴルファーがお世話になったそうです。

宮里藍選手くらいまでの、幅広い年齢層の選手に指導や施術を行っていたそうです。

私自身も、中川式ストレッチングベンチと教材を購入した際に、何度かメールで質問させていただきました。

電話でも良いので、気軽に質問して下さい。と書かれている文面から中川卓爾先生の人柄がフレンドリーな方なのだなと感じました。

中川式ストレッチングベンチを購入した直後から3年くらいは、ほぼ全ての来院された患者様に使用していたのですが、中には痛すぎて嫌がる方が、チラホラと出て来た事を切っ掛けに、数年間しまい込んで封印していました。

ところが最近になり、ストレッチとしての考え方とは別に、筋膜リリース的な考え方に使用できる事に気が付きました。

中川先生が究極のストレッチとして、使用する場合は、中川式ストレッチングベンチに下肢を固定して、前から腕を引っ張るか、後ろから背中を押して使用します。

こんな感じです。

そして、最近、私が使っている使用方法は、こんな感じです。

患者様が一人で中川式ストレッチングベンチに座ります。

このベンチに座ってかかとを深く入れると、ふくらはぎがパンパンに張ります。

身体の硬い人の場合は、踵がストレッチングベンチの下側にあるボードに着きません。

その状態のまま、数分間座ったままで居てもらいます。

すると、最初に感じたパンパンの張りが薄らいで、馴染んだ様な状態になります。

筋膜というのは、ジワーッと、ゆっくり伸ばすと、ジワジワと緩んで来ます。

緩んできたら、踵をボードの深い所まで入れてもらいます。

一回目では、どうしても踵がボードに着かない人もいます。

そんな場合でも、来院するたびに、ストレッチングベンチに乗っていると、段々踵がしっかりと、ボードに着く様になります。

それが余裕で出来る様になったら、今度は前屈して貰います、すると強烈に伸びます。

そして、ストレッチングベンチを降りると、脚がスッキリします。

以前から、自分で試して、ただずっと座っていると、筋肉の硬さが取れるのは実感していました。

でも、どうして緩むのかの理論が明らかでは有りませんでした。

理論付けしてくれたのは、クドケンさんの株式会社治療院マーケティング研究所から最近発売されたDVDです。

理学療法士である沖倉国悦先生監修の六層連動操法という施術法のDVDでした。

六層連動操法は、筋膜リリースの一種で、筋肉の当たりを取って、筋膜がジワジワと緩んでいくのを感じ取りながら動かして行く手法で、普段から使っているPNF筋整復法にも似たような要素を持った手法です。

実際に六層連動操法の手法を使っているのか、と言うと時々使用している程度です。

その手法をメインにすると言うほどは、使っていません。

しかし、その理論は、PNF筋整復法にも、考え方として応用できますし、中川式ストレッチングベンチに対しても、考え方や使い方として応用できるものでした。

中川式ストレッチングベンチを又、使ってみようと思った切っ掛けは、花粉症です。

今年の花粉症は、近年では、私にとって症状が強く出ていました。

花粉症の施術は普段、スパイラル・テーピングをツボに貼る方法や、緩消法で首の筋肉を緩める事により、顔面の血流量を増やす方法や、鼻周りの顔の骨を矯正する方法などを行っています。

それはそれで良いのですが、最近、足が浮腫んでいる事も気になっていました。

そして思い出したのが、こちらもクドケンさんの株式会社治療院マーケティング研究所から以前に発売されて購入していた、整体師の星野トチロー先生のアレルギー克服整体6つのアプローチというDVDです。

こちらも筋膜リリースの一種で、アナトミー・トレイン理論のバックライン、身体の後ろ側のラインの筋膜を緩める事により、アレルギーの原因になる腎臓の働きを回復させると、アレルギー症状を軽減できるという内容の物です。

自分の身体で実験してみると、数年間封印いていたので、下のボードに踵が着きません。

数日間続けてやってみると、無理なく踵が着く様になりました。

すると花粉症の症状も軽減していたのです。

思い返すと、10数年前に、PNF筋整復法を教わっていた頃、練習の為、お互いにPNFストレッチの手技を掛け合う訳です。

ふと気が付くと、そう言えば、花粉症の症状が軽くなっているなあ、と感じていました。

その当時は、身体全身の代謝性が上がった為、症状が軽減したのだろうと、何となく理解していて、バックラインと腎臓の働きの関連性の知識がありませんでした。

まだまだ臨床例が少ない訳ですが、アレルギー症状が出ている人と、こむら返りを起こす人には、お勧めしています。

こむら返りを起こす方も、やはりストレッチングベンチを続けていると、足が攣らなくなる様です。

そんな訳で、最近では、結構重宝している器具になります。

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