膝の痛み

ひざ痛について

膝を痛めた

膝の痛みについて、私が考えて施術に当たるポイントについて、少しまとめてみたいと思います。

膝を痛めた場合に、先ずは確認しなければいけないのが、外傷で有るか無いかという事です。

捻ったとか、強くぶつけたとか、その時に、ブチッ!と何かが切れた様な感覚や、音がしたとかです。

明らかな外傷で有る場合は、前十字靭帯、後十字靭帯、外側側副靭帯、内側側副靭帯、半月板、関節軟骨などの損傷を疑わなければいけません。

その場合は、一緒に腫れの有無、あるいは腫れの程度を確認します。

腫れている場合は、一般的に言われる、水が溜まった状態なのか、血腫と言って、水ではなく、血が溜まった状態なのかを考える必要が有ります。

水で有れば、圧迫固定をする事により、吸収されて行きますが、血の場合は、圧迫固定をしても、なかなか腫れが引かないという特徴が有ります。

腫れが引かないし、内出血も見られるという場合は、整形外科にお願いして、注射器で血を抜いて貰った方が、早く腫れが引き、回復も早くなります。

靭帯の損傷の場合は、引き出しテストや、関節にストレスを与えて、グラつきが無いかを確認します。

少々のグラつきで有れば、固定などの保存療法で回復出来ますが、完全に切れた状態で、ガクガクと関節がズレてしまう場合は、手術対象として考える必要が有ります。

他にも、膝蓋靭帯と言って、膝蓋骨・膝のお皿とスネの骨の脛骨を繋いでいる靭帯が完全断裂、もしくは、膝蓋靭帯が、脛骨から引き剥がされる状態が、激しいスポーツなどで、稀に起こる様ですが、これはまともに歩けませんから、我々のような接骨院に来院される事は、ほぼ有りません。

そう言った外傷性の組織損傷は、ケガに対する処置、重度の組織損傷は、外科手術で回復して行くと思います。

でも、ひざ痛の中でも、ケガで有るケースは、割合としては少ないのではないでしょうか。

実際に多いのは、特別に強い外力が掛かった訳では無く、ちょっと無理をしたとか、ちょっと頑張って何かをしたとか、何もしていないのに痛くなったというケースだと思います。

そのような明らかなケガではない膝の痛みに対して、固定などのケガに対しての処置を行っても、なかなか改善しません。

とは言っても、改善していくケースも有りますので、全てという訳でも有りません。

改善しにくい事が多いという意味と捉えて下さい。

私の二人目の師匠は、膝の施術で厚紙固定を多用していました。

施術には、何か月も掛かりますが、まるっきり変形している変形性膝関節症の患者さんでも、変形は良くならないものの、痛みは取れて、卒業させていました。

その方法を、私が使っているのかと言うと、今は全く使っていません。

ですが、その方法でも改善するものなのだなと、記憶にとどめて、早く改善させる為に勉強や研究を続けています。

現時点での見立てとしては、以下の様な事をチェックして、施術を行っています。

先ずは、局所的な問題として、水腫の有無と、水腫の大きさ、膝側面の支持力低下の有無、関節裂隙の異常、筋肉のバランスポイントの異常、大腿二頭筋・半腱半膜様筋の異常収縮、膝窩筋の異常収縮、鵞足の異常収縮、膝蓋骨周囲の筋肉の異常収縮、膝蓋上嚢の癒着、下肢外側ライン・内側ライン・前面ライン・後面ラインの異常収縮や筋膜の癒着、膝関節屈曲・伸展時の筋力のアンバランス、足関節底屈・背屈時の筋力のアンバランスなど。

続いて、骨盤の仙腸関節の可動制限、股関節の可動制限と、股関節周囲の筋肉の異常収縮、足関節の可動制限と、足関節周囲の筋肉の異常収縮。

続いて、身体全体の歪みと傾き、胸郭と首の歪みは、ひざ痛の原因になりやすいので、これも重要なポイントです。

そんなに、いっぱいの検査をしたら時間が掛かって仕方がないと思われがちですが、数十秒で検査は終わります。

そして、検査結果に基づいて手技を行います。

先ず私は、JRC関節可動回復矯正法という、関節包内の矯正から行うのですが、この矯正法は、検査手法としても使用できますので、手技を掛けながら、動きの不自然な所が無いか?確認しながら矯正して行きます。

不自然な動きを見つけたら、数回同じ動きを繰り返し、引っ掛かりを解除する事を試みてみます。

すぐに解消されるものも有りますし、解除されない場合は、違う角度でもチャレンジしてみます。

どうしても解除されない場合は、PNFストレッチの筋整復法を行います。

筋整復法では、筋肉や筋膜の癒着を剝がす事や、筋肉のキャパシティーを広げる事を行います。

必要な場合のみ行うのが、関節が狭くなり詰まった様な状態の時は、てこの原理を利用して、膝関節の隙間を広げてあげます。

もう一つ、必要な場合だけ行う事が有ります。

膝裏の腱が硬くなって、上手く働けない状態になる事が有るのです。

筋肉という物は、車のパーツで例えると、筋腹が出力なのでエンジン、腱の部分が制御と調整なのでブレーキになります。

腱の部分が硬くなると、ブレーキを掛けっぱなしの状態で、思った様に動かせません。

その様な場合には、膝を曲げた状態から、膝裏の腱に対して、目一杯の圧を掛けて、緩めてしまいます。

上手く行くと、膝裏に当てて圧を掛けていた指が、スッとか、ムニュッといった感触と共に緩んでくれます。

硬く緊張していた腱が、柔軟性を取り戻しますので、ブレーキの役割が復活し、力の調整が可能になります。

ブレーキが正常に機能すると、エンジンの役割である筋肉の筋腹に掛かっていたストレスは、大きく軽減される訳です。

ただし、どうしても患者様が、上手く力を抜く事が出来ない場合は、来院される度にチャレンジして、徐々に緩めて行く事になります。

それらの手技を掛けた上で、再度、最初に行った検査を行います。

最初に出ていた問題箇所と同じ検査結果が出ていれば、まだそこに問題が有る事を意味しますので、その場所にスパイラル・テーピングを貼付します。

帰宅後もその部位に刺激を送り、施術を続けている様な状態を作る訳です。

手技を掛けた後は、最初に出た問題箇所ではなく、別の箇所を示す事もよくある事です。

その場所は、最初に出ていた問題は解消したものの、違う問題が残っている事を意味しますので、残った問題に対して、スパイラル・テーピングを貼付します。

一度の施術での改善には限界が有りますので、変化が有った場合は、一定の変化は有ったのだなと考えます。

最終的には、どの検査をしても陰性で、反応が出なくなります。

症状も無く、検査による反応が無く成れば、卒業、または2週間に一度、3週間に一度、一か月に一度などのメンテナンス的な施術に移行します。

当院の膝に対する施術は、以上のような流れになります。

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